クロスオーバーを考える
クロスオーバーって何か知ってます? もちろんご存知ですよね?
まぁ一般的にはボードの軌道を重心がクロスして越えること。
また、クロスアンダーなんて言葉もあります
こっちは重心の下をボードがクロスしてくぐって行く感じ。 今までもこのブログでクロスオーバーについては何度か記事にしましたが、この辺で改めて再考。。
レッスンとかを受けていたりすると、インストラクターから、「クロスアンダーになってるよ。クロスオーバーしましょう」 なんて言われたりします。
そこで、良し悪しではなく考えられる物理的現象からクロスオーバーとクロスアンダーを検証してみます
いつもながら、多々思い込みが先行し間違っていることもあります。何か違うんじゃ無い?と気付いた方はお知らせ下さい。
でわ。。。
クロスオーバーもクロスアンダーもターンの切り替えでの動きです
じゃあ、切り替えでは何が起こっているのかを考えてみます まず考えられるのが、荷重と抜重。 他には遠心力。重力。ローテーションといった「ひねり」もあるかな。。
他にも色々あるだろうけど、とりあえずはここら辺で考えてみます
地球上の物体は全て重力の影響を受けてます。 でも斜面上だから谷方向に引っ張られてます。正確には重力の斜面成分と言うけど、面倒なので重力とします
これは直滑降だろうと、サイドスリップだろうとフォールライン方向への力です
何らかの力を加えないと、真っ直ぐにしか進みません
続いて遠心力。 遠心力はターンの外側に働いている力。実際は慣性力によって作られる見かけの力だけど、とりあえずはターン方向に対して垂直方向に引っ張られる力と言えます
ターン弧が小さいほど、スピードが速いほど遠心力は大きくなります。
ターン後半に加速しながらターン弧がドンドン小さくなっていれば遠心力はどんどん強くなります
また、遠心力は重心が低いほど影響を受けづらく、高いと影響を受けます。 車高の低い車はターン性能が高く、高いと遠心力の影響を受けて横転し易くなります(横転というとイメージが悪くなりますが、トルクとかローリングいう言葉に置き換えても良いと思います。)
この横転の力を使ってクロスオーバーの力とすることもできると考えています。つまり、切り替えで谷方向への立ち上がりなんていう言い方をしますが、谷方向への立ち上がりをしなくても重心位置を上げさえすれば、遠心力の影響を受けて横転するかのようにクロスオーバーが行われます
ただこれは、立ち上がりをする時に、ボードのたわみが変わらずターンをしているということが前提になります。 立ち上がりをした時に、ボードのたわみがなくなると、遠心力も弱くなるので横転出来なくなるからです。
つまり、ボードのターン中にターン弧を維持しながら、ターン内側方向に重心を高くするように立ち上がってもクロスオーバーする力が生まれると考えています。
さらに、荷重と抜重が切り替えにどんな影響を与えられるのか考えてみます
荷重はボードのたわみを作る動作、抜重はたわみを無くし反発を得る動作と考えることもできます。脚を曲げた吸収動作もほぼ同じ効果を得られると考えられます。
スノーボードは重力によって落下していますが、抜重をすることでボードの反発する力を得られます。
切り替え時で考えれば、ボードの落下方向とは逆方向の力です
平行する逆方向の 同じ大きさを力をセットとした力を偶力といいます。偶力内では、その中心で動かない重心の回転運動が起こります。
切り替えでは、重力や遠心力とたわみの反発力が一致しているわけではないので正確な意味での偶力では無いかもしれませんが、もし、一致していたら、重心が動かず、上体と下肢が入れ替わるクロスアンダーが行われるはずです。
クロスアンダーに見える時ってきっとこういう力のバランスなんだろうな?とふと思ったわけです。
つまり、板の反発(脚の吸収も含む)を使いつつ、上体の落下力と一致してしまったとき、クロスアンダーの動きとなってしまうのではないかと。。 であれば、こういう動きをしなければよい。。ということになりますよね
谷方向ではなくターンの内側に立ち上がり、かつボードのたわみを無くさないようにする。 これが本当のクロスオーバーなんじゃないかと。。
でも、重心が上がることで重心の移動量が大きくなるため切り換えは遅くなります
が、外力を十分に生かした効率の良い切り換えになると考えます。
でもこれじゃ遅くてダメだから早く切り替えるために、板の反発を使いながら谷方向へ。。ってやると。。
インストラクター「クロスアンダーになってますね〜」なんて言われちゃうかも。。 堂々巡りっす。
最後にひねり。。 荷重や抜重。遠心力や重力のバランスが上手く取れず切り換えを行おうとしたときにひねりを使ってしまうのではないか?と感じています。。
ひねりについては、また改めて。。。やる。。かも。。